暑中お見舞い申し上げます
盛夏の中、私どもは「独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)熊本総合病院」として、引き続き一丸となって、さらに質の高い医療の実践を行ないながら、JCHOの使命である「地域医療・地域包括ケアの推進」を含めて大いに公に貢献できるように努力いたしておりますことをご報告申し上げますと共に、すべては、医師会、熊本大学教授陣、国・県・市行政ならびに市民の皆さま方のご支援の賜と深く感謝申し上げております。
表紙の通り、この7月から、八代市立病院閉鎖に伴い八代市から受け入れ要請のあった56床について、地域包括ケア病棟としてスタートいたしました。これによりまして、当院は400床の大規模病院の仲間入りをすることとなりましたが、上記の通り、私共の「JCHO」におきましては、その第一の使命は「地域医療ならびに地域包括ケアを推進すること」となっておりますので、正に当院はその政策医療の遂行を進めているわけでございます。
この「地域包括ケア病棟」とは、「急性期医療を経過した患者さんや在宅療養中の急変患者さん等を受入れ、特に、患者さんの在宅復帰支援を行う病棟」であり、これまで医師会の先生方から強い要望がございました「軽症患者さんの急変」についても受け入れ・在宅復帰支援に努めてまいりますので、お気軽にご紹介頂ければ幸いでございます。
その「地域包括ケア」を推進するに当たり、最も重要なことは「高齢者になっても住み慣れた地域で、安心して自立した生活を最期まで送ることができるように、必要な医療、介護、福祉サービスなどを一体的に提供し、すべての世代で支え・支えられるまちづくりをすること」です。そして、この「まちづくり」に関しましては、添付いたしましたような「100年後を見据えた病院を核としたまちづくり」が日本の「地方における人口減・少子化対策」の進むべき1つの重要な方向性だと私共は考えております。
ところで、昨日は参議院選挙2019でしたが、2人に1人しか足を運ばない投票率48%と過去2番目に関心の低い選挙となりました。その大きな原因は、政府が今後の日本の進むべき確固とした方向性を争点にしていないからだと思います。私は、今回はシンプルに衆参同時選挙で「国民が憲法改正を本気でやりたいのか否か」を問うて貰いたかった。嘗て、明治政府が弱小の日本がどの国からも干渉されない独立国家を目指した原点は、①自分の国を自分で守れない国は独立国家ではない、②あたり前のことだが個人宅でも鍵をかけセキュリティーにお金をかけている、③そのために法整備をする、です。従って、今こそ、何故憲法改正が必要なのかをフェイクニュースに踊らされず、みんなで広い視野でしっかりと考えたいものです。
何はともあれ、私共は、今後ともJCHOの使命を遂行しながら、公的高度急性期病院として「自分自身がかかりたい病院にする」という医療の根源を追求したいと存じます。
そして、引き続き全職員が一丸となって、「医療とともに、公に一肌脱ぎ」ながら「今、医療とまちづくりは車の両輪」という気持ちで、JCHOの一員として「地方創生」に寄与できるように、さらに精進して参ります。
盛夏の折、皆さま方のご健勝を心よりお祈り申し上げ、今後とも、さらなるご支援を何卒よろしくお願い申し上げます。
謹んで新年のお慶びを申しあげます。
令和元年 盛夏
2019.10
〜熊本総合病院だより 『ぱとす』 2019年 秋号 病院長挨拶より〜
2019.8
〜熊本総合病院だより 『ぱとす』 2019年 夏号 病院長挨拶より〜
2019.4
〜熊本総合病院だより 『ぱとす』 2019年 新年度号 病院長挨拶より〜
2019.1
〜熊本総合病院だより 『ぱとす』 2019年 新年号 病院長挨拶より〜