病院長挨拶

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県南の周産期医療拠点病院を目指して
〜熊本総合病院だより 『ぱとす』 2023年 秋号 病院長挨拶より〜
北館
今年の夏は大変な酷暑となり、まだ10月になっても日中の暑さは続きそうですが、皆様におかれましては如何お過ごしでしょうか。
世界はこぞって「地球温暖化は温室効果ガス筆頭のCO2が犯人」としており日本もメデイアのみならず政府までもが能天気ですが、地球は10万年の周期で呼吸をするが如く脈々と温暖と寒冷を繰り返しており、大気のCO2濃度はたったの0.04%に過ぎません。よしんばCO2が真の犯人なら世界排出の31%を垂れ流すチャイナや14%のアメリカが先ず削減するのは当たり前で、影響しないであろうたった3%しか排出しない何の資源もなく世界の競争力ランキング35位、そしてGDPは過去世界2位から何と現在は27位の奈落に転落した日本は、暫くじっと黙って「ものつくりの再興」に励むべきではないのでしょうか?
当院は、そのような時代の流れに関係なく、皆様方のご支援の下、一丸となってさらに質の高い急性期医療の実践を行ないながら、JCHOの使命である「地域医療・地域包括ケアの推進」にも貢献するように最大限の努力をして参ります。そして、このように努力できますことは、医師会、熊本大学教授陣、国・県・市行政ならびに市民の皆さま方のご支援の賜と深く感謝申し上げております。

ところでこの度、ご案内の通り、熊本大学大学院産科婦人科学 近藤英治教授のご指導によりまして、「熊本総合病院で産科を再開し、今後、県南の周産期医療拠点病院を目指すこと」でも県南に貢献するように指示がございました。具体的には、今月より「妊婦健診」を開始し、状況をみながら徐々に正常分娩をスタートさせ、近藤教授のご采配によって最終的に、産婦人科医の常勤医5,6名の配置予定となっておりますので、来年度4月からは産科診療の本格化の予定となっております。

施設整備では、かなり急なご調整でございましたので、外来ならびに入院・分娩施設の準備に突貫工事が必要となりましたが、北館を竣工後に本館を改修中でございましたことが幸いいたました。
即ち、手術室の改修を一時延期しまして、その施設・設備の準備を行いました。お陰様で、清水建設の采配も合わせて、「妊婦健診」を開始する今月に突貫工事を終了いたしました。
そして、表紙の通り、産科病棟は婦人科がある11階の4分の1を使って改修をいたしましたが、間違いなく、妊婦の皆様方に安心して且つ気持ちよく分娩頂けるような施設に変貌しているように思います。是非機会を作って頂き、皆様方にご高覧頂ければ幸甚に存じます。

日本医師会の発表では、現在の日本は極度な少子化によって分娩数も産科の施設も減少しており、産科機能の維持が困難になっております。しかしながら、今後当院は、地域のため、出産年齢の上昇によってハイリスク妊婦も増えたことによる帝王切開や緊急手術にも対応しながら、安心して気持ちよく出産ができる県南の周産期医療の拠点となるべく貢献をして参ります。

以上、わたくし共の熊本総合病院は、引き続き全職員が一丸となって、「医療とともに、公に一肌脱ぎ」ながら「医療のみならずまちづくりにも貢献する」意気込みで、特にこの度は、産科を再開しさらに県南の皆様方が心から満足頂けるような周産期医療が遂行できるように努力をして参ります。そして結果的に、地方創生・人口増加・少子化阻止にも貢献する所存でございます。何卒、皆様方のさらなるご支援を宜しくお願い申し上げますとともに、心地良い季節の本格的な秋に向かいますので、さらなる皆様方のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。

令和5年 10月吉日

2023.4

「病める者は私のもとに来なさい」

〜熊本総合病院だより 『ぱとす』 2023年 春号 病院長挨拶より〜

2023.7

「官庁施設の長寿命化が「まちづくり」(地方創生)の第一歩」

〜熊本総合病院だより 『ぱとす』 2023年 夏号 病院長挨拶より〜

2023.10

「県南の周産期医療拠点病院を目指して」

〜熊本総合病院だより 『ぱとす』 2023年 秋号 病院長挨拶より〜