今こそハイスキル終身雇用へ
〜熊本総合病院だより 『ぱとす』 2025年 春号 病院長挨拶より〜

国内の政治もさらに輪をかけてつまらないカネ問題で、また、経済では原材料や資源などのコスト上昇による景気の拡大のないコストプッシュ型インフレが進んでいるにも関わらず政府は消費税減税も行わず、将来に不安ばかりの新年度となっておりますが、皆様方におかれましてはご清祥のことと拝察申し上げます。
当院は今年度も、皆様方のご支援の下、一丸となってさらに質の高い急性期医療の実践を行ないながら、「まちづくり」にも貢献するように最大限の努力をしております。そして、このように努力できますことは、医師会、熊本大学教授陣、国・県・市行政ならびに市民の皆さま方のご支援の賜と深く感謝申し上げております。
ところで、新年度は異動の時期ですので、当院でも医師15名、看護師24名、コメディカル技師9名、事務部4名の計52名の新任ならびに異動職員を迎え、慌ただしさを増しております。
最近の「仕事に関係する報道」によりますと、「個々の事情に応じた多様で柔軟な働き方を自分で選択できるようにするための働き方改革」や「新しい環境や転職にも適応するために必要なスキルを習得するリスキリング」などに加えて、「隙間バイトサービスのタイミーなる会社」や「外国人労働者雇用」も花盛りだそうで、このまま偏った方向や流行りのグローバル化に進んでいけば、働く企業などへの良い意味での帰属意識もなくなり、ややもすれば、各地域や国家に対する愛情も徐々に薄れていくのではないかと危惧するところです。
また、このような方針の多くは「無謬の閉鎖的官僚主導」で堂々と行われており、これまでも日本を引きずり落としたい外国の狡猾な戦略にもまんまと乗って行った「ゆとり教育」「日米半導体協定」「外国人労働者・留学生支援助成金制度」「消費税増税」「新医師臨床研修制度」などなどですが、残念ながら粛々と進んでいる「働きたい労働者の正当な権利を奪う働き方改革」も間違いなくこの範疇でしょう。そして、犠牲になるのはいつも現場です。
一方、日本の1950年代後半から60年代前半にかけての高度経済成長期に定着した「終身雇用制度」は、「労働力の長期的な安定供給や社会的な雇用安定」に多大な貢献をしていたと思います。従って、この人手不足の折こそ、日本をさらに弱体化させる「働き方改革」などは急いで廃止した上で、外国人雇用に頼らずハイスキルである日本人の給与を高くして終身雇用し、今こそ「ハイスキル終身雇用で高所得、安心して子どもを生める社会」にするべき時代と思います。そして、ここで重要なことは、「優秀な人材育成のための学びで仕事に役立つ真のスキルを段階的に身に着けていくリカレント教育」を推進し、「働きがい」を蝕む「年功序列」は厳に慎んで参りましょう。
さておき、わたくし共の熊本総合病院は、本年度も引き続き全職員が一丸となって、「医療とともに、公に一肌脱ぎ」ながら「医療のみならずまちづくりにも貢献する」意気込みで、地方創生・人口増加・少子化阻止にも少しでも寄与できるように、さらに精進して参ります。本年度も、皆さま方の格別のご支援を何卒宜しくお願い申し上げますとともに、皆さま方のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
当院は今年度も、皆様方のご支援の下、一丸となってさらに質の高い急性期医療の実践を行ないながら、「まちづくり」にも貢献するように最大限の努力をしております。そして、このように努力できますことは、医師会、熊本大学教授陣、国・県・市行政ならびに市民の皆さま方のご支援の賜と深く感謝申し上げております。
ところで、新年度は異動の時期ですので、当院でも医師15名、看護師24名、コメディカル技師9名、事務部4名の計52名の新任ならびに異動職員を迎え、慌ただしさを増しております。
最近の「仕事に関係する報道」によりますと、「個々の事情に応じた多様で柔軟な働き方を自分で選択できるようにするための働き方改革」や「新しい環境や転職にも適応するために必要なスキルを習得するリスキリング」などに加えて、「隙間バイトサービスのタイミーなる会社」や「外国人労働者雇用」も花盛りだそうで、このまま偏った方向や流行りのグローバル化に進んでいけば、働く企業などへの良い意味での帰属意識もなくなり、ややもすれば、各地域や国家に対する愛情も徐々に薄れていくのではないかと危惧するところです。
また、このような方針の多くは「無謬の閉鎖的官僚主導」で堂々と行われており、これまでも日本を引きずり落としたい外国の狡猾な戦略にもまんまと乗って行った「ゆとり教育」「日米半導体協定」「外国人労働者・留学生支援助成金制度」「消費税増税」「新医師臨床研修制度」などなどですが、残念ながら粛々と進んでいる「働きたい労働者の正当な権利を奪う働き方改革」も間違いなくこの範疇でしょう。そして、犠牲になるのはいつも現場です。
一方、日本の1950年代後半から60年代前半にかけての高度経済成長期に定着した「終身雇用制度」は、「労働力の長期的な安定供給や社会的な雇用安定」に多大な貢献をしていたと思います。従って、この人手不足の折こそ、日本をさらに弱体化させる「働き方改革」などは急いで廃止した上で、外国人雇用に頼らずハイスキルである日本人の給与を高くして終身雇用し、今こそ「ハイスキル終身雇用で高所得、安心して子どもを生める社会」にするべき時代と思います。そして、ここで重要なことは、「優秀な人材育成のための学びで仕事に役立つ真のスキルを段階的に身に着けていくリカレント教育」を推進し、「働きがい」を蝕む「年功序列」は厳に慎んで参りましょう。
さておき、わたくし共の熊本総合病院は、本年度も引き続き全職員が一丸となって、「医療とともに、公に一肌脱ぎ」ながら「医療のみならずまちづくりにも貢献する」意気込みで、地方創生・人口増加・少子化阻止にも少しでも寄与できるように、さらに精進して参ります。本年度も、皆さま方の格別のご支援を何卒宜しくお願い申し上げますとともに、皆さま方のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
令和7年 4月吉日

2025.1
〜熊本総合病院だより 『ぱとす』 2025年 新年号 病院長挨拶より〜 2025.4〜熊本総合病院だより 『ぱとす』 2025年 新年号 病院長挨拶より〜 |
島田 信也 独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO) 略歴 1980年 熊本大学医学部卒業、熊本大学第二外科入局 |