暑中お見舞申し上げます。
未だに、感染が増えたの第7波が来たのとメディアがワイワイ騒いでおりますが、皆様におかれましては如何お過ごしでしょうか。当院は、新型コロナ禍中におきましても、皆様方のご支援の下、一丸となってさらに質の高い医療の実践を行ないながら、JCHOの使命である「地域医療・地域包括ケアの推進」に向けて益々貢献するように最大限の努力をいたしておりますことをご報告申し上げます。そして、すべては、医師会、熊本大学教授陣、国・県・市行政ならびに市民の皆さま方のご支援の賜と深く感謝申し上げております。
これまで何度も申し上げております通り、現在の新型コロナ変異株は「感染力は強いものの通常の季節性インフルエンザよりも弱毒であり全ての感染者の何と約97%が軽症」でありますので、日本経済・社会活動を取り戻すウイズコロナ時代に向かって、新型コロナの感染症分類を1日も早く「2類相当からインフルエンザ相当の5類へ」変更して頂きたいと願うばかりです。
ところで、日本では、「ロシアがウクライナ侵攻」してもそれを他所の火事とする平和ボケの中で、何たることか「日本にとってかけがえのない政治家、安倍晋三元首相」が凶弾に倒れられました。そして、メディアに扇動される日本国内よりも世界中の要人の方が安倍元首相の損失を実感し嘆いているように思います。
世界には露中朝のような共産主義の独裁国家もあれば、凶悪な政治的テログループもあれば、理解不能な異常者もいる訳ですが、特に、今回の犯人の動機の報道が不可解なことはさておき、これを防止できなかった警備に重大な問題があったことが日本のみならず海外でも指摘されています。
成書によれば、警備とはシンプルで、犯人にとても殺れそうにないと思わせることだそうです。即ち、前日の選挙遊説先では、犯人曰く「警備にスキがなかったからできなかった」、ところが当日は「このスキだらけの警備だったからできた」と供述しているそうです。本当にSPの基本は「失礼でも要人に背を向けて警護」することでしょう。
さらに、世界でも最も平和な国の1つとされる日本におきましては、悪いことは起きない・とんでもないことが起こっているのに大したことじゃないと自己納得する「正常性バイアス」が得てして働きます。
少なくとも、とんでもないことが起こったことをきちんと認識し2度と起こらないようにすべきですが、このような日本では果たして「平和ボケ」プラス「正常性バイアス」プラス「喉元過ぎれば」という戦後ずっと続く「油断におおらか体質」から抜けられるのか危惧は募るばかりです。
医療におけるリスク管理も全く同じことが言えます。人が働く上では、人間のミス(ヒューマン・エラー)は残念ながらどうしても起こり得ます。当院では、何とかこのリスクを防止するために、①報告・連絡・相談、②挨拶・おもてなし・フットワーク、③ルール厳守でチーム医療、をスローガンとして、毎朝、全職員が復唱し、さらに復唱するだけでなく「エラーを起こせば結局自分が一番傷つくのだ」と熟慮することによって、危機に繋がることを防止するためのリスク回避に努めている次第でございます。
さておき、わたくし共の熊本総合病院は、本年度も引き続き全職員が一丸となって、「医療とともに、公に一肌脱ぎ」ながら「医療のみならずまちづくりにも貢献する」意気込みで、地方創生・人口増加・少子化阻止にも少しでも寄与できるように、さらに精進して参ります。今後とも引き続き、皆さま方のさらなるご支援を何卒宜しくお願い申し上げますとともに、皆さま方のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
令和4年 7月吉日
2022.1
〜熊本総合病院だより 『ぱとす』 2022年 新年号 病院長挨拶より〜
2022.5
〜熊本総合病院だより 『ぱとす』 2022年 春号 病院長挨拶より〜
2022.7
「平和ボケ+正常性バイアス+喉元過ぎれば、という体質の脅威」
〜熊本総合病院だより 『ぱとす』 2022年 夏号 病院長挨拶より〜
2022.12
〜熊本総合病院だより 『ぱとす』 2022年 秋号 病院長挨拶より〜