部門案内

薬剤部

薬剤部は院内では薬剤管理センターとして、調剤室、注射薬管理室、無菌製剤室、製剤室、麻薬管理室、医薬品情報室、治験薬管理室などから構成されています。
特に臨床に近い薬剤部を目指し活動を行っていますが、病棟活動には平成5年くらいから力を入れており、平成14年には「薬剤管理指導業務の全病棟完全実施」の論文で第39回日本社会保険医学会学会賞を受賞した歴史もあります。
平成24年4月の診療報酬改定で新たに設置された病棟薬剤業務も行っております。



チーム医療活動
チーム医療活動とは
薬剤部集合
院長の提唱する「医師を中心としたチーム医
療」の実践・向上に重きを置いて活動をして
います。

その手段として個々の薬剤師の存在感醸成が
肝要であると考え、それぞれに強みを持った
薬剤師が院内だけでなく院外でも活躍するよ
うに活動しております。

薬剤師活動の概要
病棟担当薬剤師
全ての病棟に担当薬剤師を1~2名配置し、患者さんの薬物治療が有効かつ安全に実施できるように医師を中心としたチーム医療に貢献する病棟薬剤業務と、患者さん対応を中心とした薬剤管理指導業務を遂行しています。
また、これらの活動の中から、学会発表、症例報告、論文などへと繋がって、個々の存在感がより高まるように努力しております。

がん化学療法チーム
チームにおける薬剤師の役割は、認定薬剤師を中心に、最新治療の情報収集や提供、レジメンチェックのシステム作りと実務、無菌製剤処理、患者説明実施や文書作成、より良い薬物療法の提案などを通じて、患者さんのがん化学療法をサポートすることと考えています。
24年度は、業務の中からの工夫事例を論文にまとめて「癌と化学療法」に載せることができました。

緩和ケアチーム
患者さんに適した薬剤の選択や投与量の設計を医師と検討し副作用を適切に管理すること、
そのための各種マニュアル作成などで「患者さんの生活の質(QOL)の向上」を目指しております。
それらの活動の中で、熊本県下唯一の認定薬剤師を取得することができています。

栄養サポートチーム(NST)
栄養サポートに関する研修を修了した薬剤師を中心に、栄養状態の評価と患者さんおひとりずつに適した
栄養療法に関する薬剤の選択や投与方法を医師、栄養士、看護師とともに検討する中で、輸液の管理などの
研修会企画などを主導しながら活動を行っております。

糖尿病教室
日本糖尿病療養指導士を中心に、入院患者さんに対して、定期的に、糖尿病の症状、治療薬の効果、服用時、使用時の注意点をわかりやすく解説しています。
その他、病気やくすりの情報共有から糖尿病療養に関して患者さんの意識付けへのサポートを行なっております。また、患者会の講師、機関紙への執筆を行うなどしながら、お薬やサプリメントに関する情報提供を行なっております。

感染対策チーム
感染制御専門薬剤師、抗菌化学療法認定薬剤師を中心にして、抗菌薬、消毒剤の使用に関して正確な助言を行なうと共に、TDM等で最適な抗菌薬の選択や投与量の設定を医師と共に協議し、また、各種感染症に対する院内の対処計画立案、予防接種対応など、感染制御に関して幅広く活躍しております

治験等への対応
治験委員会、倫理委員会の事務局として薬剤師が機能し、治験の円滑実施、臨床研究の適正実施のサポートを
行いつつ、外部の治験コーディネーターと緊密に連絡しながら、年間一千万円を超える業務の調整を
行っております。

170127_yakuzaibu_p-11
がん薬物療法認定薬剤師(1名)
JASPO外来がん治療認定薬剤師(1名)
認定褥瘡薬剤師(1名)
JSPEN栄養サポートチーム専門療法士(2名)
日本糖尿病療養指導士(3名)
腎臓病薬物療法認定薬剤師(1名)
周術期管理チーム認定(1名)
衛生検査技師(1名)
日本病院薬剤師会病院薬学認定薬剤師(4名)
実務実習指導薬剤師(4名)
公認スポーツファーマシスト(1名)
認定がん医療ネットワークナビゲーター(1名)

薬剤師研修センター認定薬剤師(7名)
JPALSレベル5認定(1名)
JPALSレベル6認定(2名)
熊本県薬剤師会災害薬事コーディネーター(1名)
熊本県薬剤師会災害支援薬剤師(2名)
日病薬生涯研修履修認定薬剤師(6名)
日病薬生涯研修認定薬剤師(4名)
Immediate Cardiac Life Support Training Program(3名)
医療環境管理士(3名)

※令和4年5月現在
スタッフの主な院外世話人活動等
日本薬剤師会薬価基準収載品目検討委員(1名)
日本薬剤師会代議員(1名)
日本緩和医療薬学会評議員(1名)
日本緩和医療薬学会試験問題作成委員(1名)
熊本県災害医療提供体制検討委員(1名)
熊本県後発医薬品検討専門部会委員(1名)
熊本県体育協会スポーツ医科学専門委員(1名)
公益社団法人熊本県薬剤師会副会長(1名)
熊本県薬剤師会災害薬事コーディネーター(1名)
熊本県薬剤師会理事外委員(1名)
熊本県病院薬剤師会理事(1名)
熊本県病院薬剤師会オンコロジー研究会世話人(1名)
熊本県病院薬剤師会糖尿病療法研究会世話人(1名)
熊本県病院薬剤師会病棟業務委員会委員(1名)
熊本県病院薬剤師会感染制御研究会世話人(1名)
熊本県腎と薬剤研究会評議員(1名)
八代薬剤師会理事(1名)
八代薬剤師会学術教育委員会委員(1名)
八代薬薬連携懇話会世話人(1名)
八代緩和ケア研究会世話人(1名)
八代NST講演会世話人(1名)</P.


施 設 紹 介
薬剤部窓口&おくすり相談室
薬剤部の窓口カウンターは、マホガニーの壁に囲まれた総合受付、会計と並んだ、下の写真では一番手前側にあります。
お薬相談室の入口も、その隣にあり、新しく処方されたお薬の服用方法や使用方法の説明を行なったり、お薬の相互作用、副作用などについて、より詳しい説明を行ないます。
説明を希望する方はご遠慮なくお声をかけて下さい。基本的には院外処方箋を発行しておりますが、保険薬局へのFAX送信やお薬相談の際はご活用ください。
ゆったりとした椅子と大理石の壁や柱、やわらかい照明が照らす待合をご用意いたしております。

調剤室
調剤室では全ての処方箋の監査(投与量、投与方法、投与日数、相互作用のチェック)を行っています。お薬の組み合わせによって生じる相互作用のチェックには電子カルテ(コンピューター)を用いて確認を行ないます。
院外処方箋に関する保険薬局からの疑義照会についても薬剤部を通して医師に確認することで迅速な返答を行なっています。

散剤 監査システムと分包機
散剤は外観が類似した薬剤が多く、調剤した後のお薬の種類や量の確認が難しいため散剤監査システムを導入しています。
これによって調剤した後も確認が可能で、正確な調剤の記録を残すことが出来ます。

錠剤自動分包機
処方された錠剤を服用する時間ごとに分包してお渡ししています。
1回分ずつ包装することで服用しやすくなり、飲み忘れを防ぐことが出来ます。
包装には患者様のお名前、服用する時間、錠剤の種類や錠数が印刷されており配布する際の間違い防止になります。

注射薬管理室
入院患者様の注射は、病棟担当薬剤師が内容の確認を行った後に、投与する時間ごとに、お一人分ずつ取り揃えて専用のケースに準備し1日分ずつ病棟に払い出します。

無菌製剤室
高カロリー輸液(TPN)は、全て無菌状態(外部排気型安全キャビネット)で調整しています。
整った設備で適切な調整を行なうことで、安全性の高い薬物療法を確保しています。

外来化学療法室
外来化学療法室で使用する抗がん剤はレジメン(投与指示)に基づき、投与量、投与時間、薬剤の組み合わせ、支持療法、休薬期間を確認した後に投与当日に薬剤部から払い出します。
抗がん剤は外部排気型安全キャビネット内で調整することで調剤者への被爆にも配慮しています。

製 剤 室
消毒剤や院内で製剤した薬剤を管理しています。
院内で製剤する薬剤は全て倫理委員会の承認を受けて調整しており、安全性や有効性に留意しています。

麻 薬 室
院内で使用する麻薬を全て管理しています。麻薬管理責任者は薬剤部長が行なっています。
当院は「がん診療連携拠点病院」となっており、がんの患者様の疼痛緩和に対しても緩和薬物療法認定薬剤師を中心に薬剤師も積極的に関与し、ご支援を行なっています。

医薬品情報管理室
お薬により重篤な副作用が生じたり、死亡に至った例が報道され、お薬に対する関心が高まってきています。
医薬品情報室では新しい情報を収集し、これまでの情報を蓄積し、これを加工してタイムリーに医師、薬剤師、看護師やその他のスタッフに情報提供を行なっています。
院内の情報提供は各部署に設置されているパソコンから薬剤部のホームページを閲覧することができます。
院外の方にはインターネットの病院のホームページで情報提供を行なっています。
医療安全・マニュアルなど
2015. 4.14更新
抗菌薬使用の手引きを更新しました。
-抗菌薬使用の手引き熊本総合03版-
2023.6.2更新
<医薬品安全使用のための業務手順書2023>
2007年より毎年、随時改訂を重ねております。
本年度は全面的に改訂いたしました。
医薬品安全使用のための業務手順書2023.1~3章
医薬品安全使用のための業務手順書2023.4章
医薬品安全使用のための業務手順書2023.5~6章
医薬品安全使用のための業務手順書2023.7章
医薬品安全使用のための業務手順書2023.8~9章
(2023年5月31日改訂)