当日本におけるがん患者数は年々増加しており、死亡原因の第一位となっております。今や3人に1人ががんで死亡する時代を迎えました。従って、八代地域においても、がんの診断と治療の拠点が必要であり、もって、がん診療の質を向上し、地域住民に満足されるがん診療を実施することを目的としております。当センターでは、すべてのがんに関する先進的かつ高度ながん診断・治療部門の総合的戦略を駆使し、がん患者の集学的治療を行っています。
当院は、平成22年8月17日付で熊本県指定がん診療連携拠点病院に指定されました。
熊本県指定がん診療連携拠点病院は、我が国に多いがん(肺がん,胃がん,肝がん,大腸がん,乳がん)またその他のがんについて、集学的治療(手術,放射線治療および化学療法)および緩和ケアによる総合的な診療体制を有し、県民に安心かつ適切ながん診療を提供できると認められた医療機関について指定されるものです。
その目的は、本県におけるがん診療連携体制の充実とがん診療の均てん化推進とされています。
当院では平成20年にがんセンターを設立し、これまでもがん診療の充実に取り組んでまいりましたが、
この度の熊本県指定がん診療連携拠点病院指定を契機に今後もより一層の先進的かつ高度ながんの集学的治療に
取り組んでまいります。
当院では、がん診療に関する地域連携(病病・病診)として、
以下のような取り組みをおこなっています。
1.地域医療機関からご紹介いただいたがん患者さまの受入れ
2.当院受診がん患者さまの地域医療機関へのご紹介
3.手術、放射線画像診断に関する依頼、放射線治療または化学療法に関する相談など、地域医療機関の医師との相互連携協力
4.熊本県版がん診療地域連携クリティカルパス『私のカルテ』の運用促進
5.退院後がん患者さまの在宅療養支援
また、がんに関するセカンドオピニオン外来を開設し、がん患者さまが主治医以外の意見を求める場合に専門医によるセカンドオピニオンを提示できる体制を整えております。
『私のカルテ』
熊本県において、がん診療に関する地域連携クリティカルパスが円滑に運営されるよう、患者さまが自らの症状や診療計画等に関する情報を携帯できるようにした冊子です。
平成19年4月1日から、がんに関するセカンドオピニオン外来が新設されました。
セカンドオピニオン外来は、米国癌学会アクティブメンバーである、病院長 島田信也が担当させていただきます。
セカンドオピニオンとは、診断や治療方針について主治医以外の別の医師の意見を聞くことにより、患者さま自身が納得して医療を受けられるよう、あるいは、患者さま自身が治療法などを決められるように手助けをするものです。以下のような場合が考えられます。
1)主治医に治療方針を提示されたが他の医師の意見も聞きたい時
2)主治医に複数の治療方針を提示されて迷っている時
3)現在行っている治療法以外の治療法を相談したい時
尚、セカンドオピニオンは、あくまでも主治医の診断・治療法に関して、別の医師に意見を聞くということです。
また相談後の治療は主治医に継続していただくことが原則です。
転院希望の場合は一般外来を受診してください。
対 象:患者さまご本人、または患者さまの意思を代行できるご親族の方です。
疾 患:がんやがん類似の悪性疾患に限ります。
1.現在、治療を受けておられる医療機関の主治医からの紹介状と必要な資料(主治医から渡されたエックス線フィルム等)
が必要です。まず、現在の主治医に「セカンドオピニオンを熊本総合病院で受けたい」とお申し出ください。
2.当院の医療連携室(下記)を通して予約をお願いいたします。
3.相談当日は主治医からの紹介状と必要書類をご持参ください。
日 時:(原則として)毎週火曜日 13:00〜15:00[当院の休診日(土・日・祝日および年末年始)はお休みです。]
場 所:がんセンター外科部
費 用:費用は無料です。
担当医:病院長 島田信也(米国癌学会アクティブメンバー)
お申し込みに関しましては、下記にお電話ください。(受付時間 平日9:00〜17:00)
※電話番号は当院の代表番号となりますので、オペレーターに医療連携室までとお伝えくださいませ。
お電話で相談内容をお伺いし、追ってこちらからセカンドオピニオンの日時と場所などについて、ご連絡申し上げます。
当院では、平成15年より外来がん化学療法室を設置し、
平成21年度実績で年間900件を超える治療をおこなっております。
通院による、お薬を使用したがん治療法です。
入院を必要としないため、患者さまのご負担(時間的、精神的)を軽減することができます。治療に要する期間や使用するお薬については、
専門の医師と薬剤師が治療の効果、目的、身体面への負担などを十分に考慮して、患者さまそれぞれの状況に合わせて選択します。
治療にあたっては、患者さまが治療をおこないながら日常生活を送り、
自分らしく療養できるよう支援をおこなっています。
当室では、毎週1回外来がん化学療法に関するカンファレンスを開催しております。
このカンファレンスは、がん化学療法を受けられる患者さまの治療に関する情報の共有とケア充実を目的としており、
医師、看護師、薬剤師以外にも栄養士や社会福祉士など職種横断的なメンバーが参加する意見交換の場となっています。
また、がん相談支援室や緩和ケア外来(下記参照)などとも、綿密な情報共有、業務連携を図っています。
診療日:平日 8:30〜17:00[当院の休診日(土・日・祝日および年末年始)はお休みです。]
医 師:外科6名・消化器内科6名・血液内科3名・呼吸器内科1名
薬剤師:2名
看護師:2名
ベッド数:9床
設 備:治療室および隣接する調剤室。調剤室には調剤用安全キャビネットを導入しています。
当院では、がん診療および地域医療連携の一環として、平成22年度より緩和ケア外来を開設しております。
治療を目的とした医療ではなく、症状(特にがんによる症状をさす場合が多い)を和らげることを目標とした医療のことです。
治療中や療養上の体の痛み・吐き気などの症状の問題、仕事や費用などの社会的な問題について、患者さまお一人お一人の異なった様々な問題の軽減を目指します。
医療機関および当院へおかかりの患者さまで、緩和医療・緩和ケアについてご相談がございましたら、当外来を受診されてください。
診療日:毎週木曜日 14:00〜15:00[当院の休診日(土・日・祝日および年末年始)はお休みです。]
場 所:当院外科外来
担当医:外科 堀野 敬 医師
当外来は予約制となっております。
予約については当院医療連携室にてお受けしておりますので、お気軽にお問合せください。
※電話番号は当院の代表番号となりますので、オペレーターに医療連携室までとお伝えくださいませ。
当院では、がん診療および地域医療連携の一環として、平成22年度よりがん相談支援センターを開設しております。
がんに関る様々な心配や不安について、医療ソーシャルワーカー、看護師とともに話し合いながら問題解決への
お手伝いをさせていただきます。
このような『がんに関る様々な心配や不安』について、当院の医療ソーシャルワーカーや看護師がお話をうかがい、
相談内容を一緒に話し合いながら問題解決へのお手伝いをさせていただきます。
ご相談いただいた内容については秘密厳守です。
相談者ご本人の同意なしには、担当医を始め他の方に内容をお伝えすることはございません。
時 間:平日 9:00〜17:00[当院の休診日(土・日・祝日および年末年始)はお休みです。]
場 所:当院1階 地域医療連携室
相談料:相談料は無料です。
当相談室への予約は必要ございません。 直接当院1階医療連携室へお越しいただくか、お電話にてお問合せください。